加湿器肺に関する全国実態調査 二次調査
既存試料・情報を用いる研究についての情報公開
本学では、医学系研究に協力して下さる方々(以下研究対象者)の利益と安全を守り、安心して研究に参加していただくように心がけております。こちらに記載されている研究については、研究・診療等により収集・保存された既存試料・情報を用いる研究で、直接研究対象者からインフォームド・コンセントを取得することが困難であるため、情報公開をさせていただいております。
こちらの文書は研究対象者の皆様に、情報公開をするとともに、可能な限り研究参加を拒否または同意撤回の機会を保障する為のものになります。
なお、研究参加を拒否または同意撤回されても一切の不利益はないことを明記させていただきます。
受付番号 | (倫理・先進・ゲノム)第 号 |
研究課題
加湿器肺に関する全国実態調査 二次調査 |
|
本研究の実施体制
主たる研究機関ならびに資料・情報の提供先:東邦大学医療センター大森病院呼吸器内科 上記機関の研究責任者:准教授 坂本 晋 研究責任者:熊本大学病院呼吸器内科 教授 坂上 拓郎 研究分担者:熊本大学病院呼吸器内科 助教 増永 愛子、特任助教 赤池 公孝 |
|
本研究の目的及び意義
過敏性肺炎(HP)は、原因抗原の吸入によってアレルギー反応が起こり発症する間質性肺炎です。その抗原は真菌、細菌、動物由来の異種蛋白、環境中の低分子化学物質などがあります。本邦では、高温多湿の気候と木造建築が多い環境からトリコスポロンという真菌を原因とする夏型過敏性肺炎の頻度が高いと報告されています。最近家庭用超音波型加湿器の普及により、加湿器内の汚染水の吸入により起こる加湿器肺が報告されるようになっています。更にはCOVID-19の流行下において加湿器の使用が推奨され、家庭用加湿器の普及が加速し、加湿器肺の報告が増加しています。しかし加湿器肺は世界的にみても疫学調査等の大規模な臨床研究は行われておらず、その臨床・画像・病理像は不明な点が多く残されています。 そこで日本呼吸器学会の基幹施設や連携施設を中心に、加湿器肺の実態解明と診療指針の作成を目的に加湿器肺の全国実態調査が計画されました。これらの施設から加湿器肺の症例を集積し、既に臨床像が明らかである夏型過敏性肺炎を対象として、臨床・画像・病理学的特徴を比較します。また2020年にHPの診断のガイドラインが発表されていますが、今回集積されたデータから加湿器肺がこのガイドラインに沿って診断が可能かどうかについても検討します。
|
|
研究の方法
過去にHPと診断された症例を後方視的に解析する多施設後向き観察研究です。2011年〜2021年の間に各施設で加湿器肺および夏型過敏性肺炎と診断された患者様が研究対象者となります。オプトアウトに対して研究不参加を希望した患者様は除外されます。 診療録より試料・情報(臨床像,身体所見,検査データ,画像検査,病理組織標本)を収集し、臨床像を解析します。研究成果は国内外の学会発表や英語論文として報告します。 |
|
研究期間
承認日 〜 2023年3月31日 |
|
試料・情報の取得期間
承認日 〜 2023年3月31日 |
|
研究に利用する試料・情報
試料・情報(対象者の臨床像、各検査データ等)を、東邦大学医療センター大森病院へ提供します。すべてのデータは熊本大学病院で匿名化を行ってから提供します。症例の調査票は郵送あるいはメールにて送付します。画像は、DICOM データとして症例番号を記載した CD-ROM 等に保管し送付します。集められた画像情報は、提供先で保存管理します。肺病理組織標本は、匿名化したプレパラート(またはブロック、またはCD-ROMに保管した画像データ)を送付し、提供先で撮影し保管管理します。病理標本については、本研究終了時に各施設に返却されます。保管期間は研究終了後5年とし、5年経過後は完全に廃棄する。 |
|
個人情報の取扱い
研究対象者のデータベースを作成後、研究対象者個人が特定できないように個人情報(患者様のID)とは無関係の研究番号を付与し、第3者には特定できない匿名化データとして取り扱います。匿名化した状態で主たる研究機関(東邦大学)へ情報を提供するので、個人情報の漏洩のリスクがなく、成果報告においても研究対象者個人が識別されることはありません。対応表は本学で作成して研究事務局で施錠のうえ厳重に管理します。 東邦大学医療センター大森病院に集められた回答済みの調査票および画像データ、病理標本は、電子媒体として保存し、東邦大学医療センター大森病院では個人情報管理者は東邦大学医療センター大森病院助教 仲村泰彦とし、呼吸器内科医局の鍵のかかる棚および外部ネットワークとの接続のない本研究用パソコンにて保管する。 |
|
研究成果に関する情報の開示・報告・閲覧の方法
研究成果は学会での報告や論文として公開します。研究対象者が研究結果の開示を希望される場合は、他の研究対象者に不利益が及ばない範囲内で原則的に結果を開示いたします。本研究は診療録内に保存された過去の情報を取得する研究のため、患者様やその御家族に重大な影響を与えるような想定していない事象 (偶発的所見)が得られる可能性はないと考えています。血縁者・子孫の方々にとって重要な情報となる遺伝情報は本研究では取り扱いません。しかしながら、万一想定していない偶発的所見が得られた場合には、本学の倫理委員会に相談し判断を仰ぐこととします。 |
|
利益相反について
本研究は、研究全体、研究者個人において、回避または申告すべき利益相反状態はありません。本研究の利害関係の公正性については、熊本大学大学院生命科学研究部等臨床研究利益相反審査委員会の承認を得ております。今後も、当該研究経過を熊本大学大学院生命科学研究部長へ報告すること等により、利害関係の公正性を保ちます。 |
|
本研究参加へのお断りの申し出について
この研究への参加は患者様の自由意志に基づくものであり、いつでも参加を辞退することができます。また参加を辞退された場合でも患者様に不利益が生じることはありません。参加を辞退したい場合には恐れ入りますが、下記の問い合わせ先まで御連絡下さい。 |
|
本研究に関する問い合わせ
研究責任者:坂上拓郎 熊本大学大学院生命科学研究部 呼吸器内科学 教授 研究担当者:増永愛子 熊本大学病院 呼吸器内科助教 赤池公孝 熊本大学病院 呼吸器内科特任助教 連絡先:熊本大学病院 呼吸器内科 〒860-8556 熊本県熊本市中央区本荘1-1-1 電話番号 096-373-5012 |
臨床研究(オプトアウト)一覧へ